News Release
調理ロボットのTechMagic、シリーズBラウンドで15億円の資金調達
2021/09/07
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〜創業3年で累積調達額は約23億円に〜
テクノロジーによる持続可能な食インフラの創造に取り組むTechMagic株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:白木裕士、以下「TechMagic」)は、シリーズBラウンドで15億円の資金調達を実施したことをお知らせします。本ラウンドでは既存投資家のジャフコ グループに加え、新たにSBIインベストメント、JA三井リース、日清食品ホールディングス、DEEPCORE、ダイニングイノベーション創業者西山知義氏を引受先としています。
今回の増資により、2018年2月創業以降、2019年9月のジャフコ グループによるシードラウンド、2020年7月のフジマックによるシリーズAラウンドを含む累積調達額は約23億円となりました。
◼ TechMagicが提供する価値
TechMagicは、食を取り巻く多くの企業が直面する人手不足や生産性の低いコスト構造を解決するため、また、新たな食体験の創出を通じ人々に食の驚きと感動を提供するため、ハードウェアとソフトウェア両方の技術を高度に融合した各種ロボットの開発を行っています。
1.人手不足の解消・高コスト構造の改善
少子化による人口減少など社会構造的要因から食産業は人手不足に陥っています。食産業では他産業と比較をしてもその欠員率と離職率は高く、労働者が過重労働となるケースも珍しくありません。これらの課題に対し、TechMagicはロボットによる一連の調理工程・単純作業の自動化、データの見える化による味の品質安定化、仕入れ・在庫の最適化により、課題解決に貢献します。
2.新たな食体験の創造
嗜好の多様化、生活習慣病による食事制限、食物アレルギーへの対応など、食に関するニーズはますます多様化傾向にあります。TechMagicは、開発したロボットを通じ、膨大な調理情報、注文に紐づく食材、顧客情報などの各種情報を蓄積し、一人ひとりに寄り添ったパーソナライズな食体験など、新しい価値を提供するフードサービスを創出していきます。
◼ 資金調達の目的と今後の展開
今回の資金調達により、以下を行って参ります。
- 2021年下期から実店舗導入予定のパスタ調理ロボット量産化に向けた製造・保守メンテナンス体制構築
- ハードウェア/ソフトウェア各種要素技術の研究開発強化
- 新たな食体験創造を目的とした新規事業開発
- ①~③を具現化するための、エンジニアをはじめとする各部門の採用強化
新規投資家コメント
SBIインベストメント / 投資部 マネージャー 小野 晃輝 氏
TechMagic社が手掛けるロボットは飲食業界が直面する人手不足や生産性の低いコスト構造の解決に大きく寄与しており、将来は飲食業界で必要不可欠なソリューションになるポテンシャルがあると考えています。
今回の出資を機に、同社が掲げている「持続可能な食インフラを創る」というビジョンが実現する様に全力で支援させて頂く所存です。
JA三井リース / ICT事業本部 本部長 兼 ICTソリューション部 部長 鶴田 己起 氏
少子化が進む中、人手不足の課題を抱える飲食業界は、コロナ禍の影響も強く受け、変革期を迎えようとしています。TechMagicには、次世代の食インフラを支える日本発のスタートアップとして、グローバルに活躍することを期待しています。当社は、重要課題に掲げる「技術革新による豊かな社会の実現」のため、今後もTechMagicの成長を支援して参ります。
日清食品ホールディングス / 代表取締役COO 兼 日清食品 / 代表取締役社長 安藤 徳隆 氏
今回のTechMagicへの出資は、日清食品が研究を進める最新の分子栄養学に基づく「完全栄養食メニュー」の進化に大きく寄与するものです。日清食品とTechMagicが調理ロボットを共同開発することで、栄養バランスの取れた食事の調理、盛付けから提供までを完全に自動化する「スマートキッチン」構想の実現に取り組んでいきます。
DEEPCORE TOKYO 1号投資事業有限責任組合 (運営会社: 株式会社ディープコア) /
Senior Investment Director 左 英樹 氏
食産業では、恒常的な人手不足や高コスト構造という課題が根強く、調理工程を含む業務の自動化・効率化への必要性が年々高まっています。一方で、ユーザー側は嗜好の多様化やデリバリーを含む食体験の多様化が進んでいます。同社のサービスが今後、業界における課題を解決しながら、ユーザーの食体験そのものを新たに変革してくれると信じています。今後の同社の成長をサポートしていきます。
ダイニングイノベーション / 創業者 西山 知義 氏
今後の外食産業において、調理ロボットをはじめとするデジタルテクノロジー導入は、必要不可欠であると確信しており、自社でも活用していきたいと考えております。TechMagicがその先駆けとなり、外食産業を大きく変えていくものと期待しています。
既存投資家コメント
ジャフコ グループ / 産学・ライフサイエンス投資グループ シニアアソシエイト 三浦 研吾 氏
新型コロナウイルスの影響により、外食産業は変化を余儀なくされています。その中でTechMagicの提供する調理ロボットを中心とした省人化ソリューションに対するニーズは益々高まっていると感じます。
「調理✕ロボット」は日本にとってもグローバルに競争力のある領域であり、外食産業の新しいスタンダードとして同社の調理ロボットが展開していくものと信じております。TechMagicのチームの一員として引き続き活動して参ります。
フジマック / 代表取締役社長 熊谷 光治 氏
業務用厨房の世界にイノベーションをもたらすフードテックベンチャーを探していて、ようやく巡り合ったのがTechMagicでした。コロナ禍、生産性向上による労務費圧縮、人手不足の解消など構造的課題を多く持つこの業界において、フードテックの重要性はさらに増しています。
共同開発した食器自動仕分けロボットfiniboの導入も始まり、今後のさらなる飛躍を期待しています。
◼ 採用情報
上記の通り、TechMagicではエンジニアをはじめとする各ポジションの採用を強化しています。
募集職種などの詳細は、以下URLをご参照ください。
https://techmagic.co.jp/recruit/
【採用イベント申込フォーム】
https://forms.gle/x4GePAw3eaGMRvbF7
◼ TechMagic株式会社 事業内容
1.調理ロボット事業
主に大手飲食チェーン店の厨房内における一連の調理工程を、ハードウェアとソフトウェア両方の技術を高度に融合して自動化します。料理の味やおもてなし品質はそのままに、調理工程に付随する人件費を抑制し店舗生産性を高めます。業務軽減でなく、スタッフ一人単位の省人化を既存店舗でも導入可能なコンパクト且つ高効率なプロダクトで実現。顧客の用途に応じ、幅広い調理方法・提供プロセスに対応します。
【プロダクト事例】
・パスタ調理ロボット「P-Robo」
パスタの茹でから、具材/ソース供給、混ぜ合わせ、加熱、さらに調理後に鍋の洗浄までを自動化するロボット
2.業務ロボット事業
食堂などの食器洗浄後の仕分け、食品工場での固形・不定形物の定量盛付等の単純作業をロボットにより自動化します。これにより、業務軽減と労務費用の削減に貢献します。
【プロダクト事例】
・食器自動仕分けロボット「finibo」
2台のアームロボットが連携しながら洗浄後の食器をピックアップし、格納までを行うロボット。
6次元の画像認識技術を用いることで、マークを食器に付けることなく丸・四角形食器、陶器に加え、白色・黒色食器の識別が可能。
・ドリンクロボット「D-Robo」
1杯あたり約30秒でドリンク(※)を作成するロボット。
限界があると言われていた移動速度の高速化をあえてグラスを傾けながら運ぶことで実現。
※メニュー複数選択可能:生ビール、レモンサワー、ハイボール
■TechMagic株式会社 会社概要
社名:TechMagic株式会社
本社:東京都江東区青海2‐5‐10 テレコムセンタービル西棟13階
開発拠点:愛知県豊田市八草町秋合1267-1 知の拠点あいち 研究室204
設立:2018年2月
代表者:代表取締役社長 白木 裕士
URL:https://techmagic.co.jp/
■本件に関するお問合せ先
TechMagic 広報 pr@techmagic.co.jp