2021年11月24日 Blog

調理ロボットに関わる法令、規格

TechMagic 開発本部の大沼です。

今回は調理ロボットに関連する法令、規格について書こうと思います。とは言うものの、これが専門ではないため、何か知りたいことがあるとWeb等であれこれ調べるわけです。するとどうしても原文(法令)を読むはめになり、意を決して読み始めるのですがその度に難解、複雑、いじわる?な文言の森に迷い込んでしまい遭難することが度々あります。

何でかなと考えると、簡単に法令というけれどその基本的な仕組み(関係)が解ってないからでしょ…となりました。

ですので、まずは法令の仕組みについて簡単におさらいします 。

法令の仕組み(法規制) 

※参照:日本厨房工業会、業務用厨房関係法令集

一般的に 法律、政令、省令 を合せて 法令と呼びます。

  • 法律

国会の議決で制定され、憲法につぐ強い効力を有するとされる。
法律は一般的に基本事項のみを定めてあるため、抽象的な内容になりやすく
具体的な(詳細な)事項については政令や省令に委任されている。

 発信元記号名は 「法律第〇〇号」等となる。
 例:食品衛生法_「法律第233号」

  • 政令

内閣が制定するもの。
「〇〇法施行令」等の標題になる。

 発信元記号名は「政令第〇〇号」等となる。 
 例:食品衛生法施行令_「政令第229号」

  • 省令

各省庁大臣が所轄事項を定めて発令するもの。法律や政令を施行するために出される。
「〇〇施行規則」、「〇〇に関する省令」等の標題になる。

 発信元記号名は 「省令第〇〇号」等となる
 例:食品衛生法施行規則(厚生省令第23号)

  • 告示

各省庁から発行される。一般的に政令などの補足するもので省令に次ぐものとして扱われる。
「〇〇基準」、「〇〇構造」 等の標題になる。 

 発信元記号名の一部は「告示」と書いてある。
 例:食品、添加物の規格基準_「厚生省告示 第370号」

  • 通知、通達

各省庁の所轄担当長から、各都道府県の行政所轄機関に宛てた、管理方法、指示内容を命令または示達するもの。(上級官庁が下級官庁や職員に対して命じ、又は示すこと)
各地の行政関連諸機関の認可、許可の基準になっていて、政令、省令、告示で基準が示されていない内容を補っている。

標題名には殆ど通知、通達等の名称が書かれていない。  

 発信元記号名については「〇〇〇第〇〇号」等と書いてある。
 例:食品衛生法等の一部を改正する法律の施行に伴う
   関係政省令の制定について(生食発1126第1号)

  • 条例

法律の定めに従い、地方公共団体である都道府県・市町村などがそれぞれの議会の決議により規定して発令されるもの。

 「〇〇条例」等の標題になる。
 例:東京都食品安全条例(東京都 条例第67号)

  • 細則

各省庁または各地方公共団体の長がその権限に属する事項につき規定するもの。
「〇〇施行規程」「〇〇施行細則」等の名称になる。

 「〇〇細則」等の標題になる。
 例:食品衛生法施行細則(東京都 規則第130号)

 

以上を踏まえて…

以下に調理ロボットに関わる法令、規格で主なものを抜粋してみました

  • 食品衛生法関連_厚生労働省

食品衛生法 (法律233第号)

第4条   定義  器具とは‥、 容器包装とは‥
第18条 器具又は容器包装の規格・基準の制定
1 ‥原材料につき規格を定め‥ →厚生労働省 告示
3 ‥1の規格に定められていないものは、使用してはならない‥→ポジティブリスト
第50条     2 ‥食品衛生上の危害の発生を防止するために特に重要な工程を管理するための取り組み→HACCP第53条 1 ‥規格適合したもののみ使用した‥ →情報伝達

食品、添加物等の規格基準 (厚生省告示第370号)

第3 器具及び容器包装

A 器具若しくは容器包装又はこれらの原材料一般の規格
D 器具若しくは容器包装又はこれらの原材料の材質別規格
E 器具又は容器包装の用途別規格

  • 労働安全衛生法(産業ロボット関連)_厚生労働省

○ 労働安全衛生法 (法律57第号)
第20条 事業者が危険を防止するために講ずるべき措置
第28条 事業者が講ずるべき措置について必要な業種又は作業ごとの技術上の指針
第28条の2 危険性又は有害性等を調査(リスクアセスメント)
第59条 労働者に対する業務に関する安全又は衛生教育 

労働安全衛生規則 (労働省令第32号)
第36条31号 産業用ロボットの定義
教示等の作業に関する特別教育
第36条32号 検査等の作業に関する特別教育
第150条の3 教示等の作業を行うときの危険を防止するための措置
第150条の4 運転時の接触による危険を防止するための措置
第150条の5 検査・修理・調整(教示外)・掃除等で運転を停止するときの措置
第151条    教示等の作業を開始する前の点検および異常確認時の措置 

産業用ロボットの使用等の安全基準に関する技術上の指針

機械の包括的な安全基準に関する指針

  • ISO/JIS規格(産業ロボット関連)

○ ISO12100 (JIS B 9700
機械類の安全性−設計のための一般原則−リスクアセスメント及びリスク低減

○ ISO 10218-1:2011(JIS B 8433-1:2015
ロボット及びロボティックデバイス
−産業用ロボットのための安全要求事項−第 1 部:ロボット

○ ISO 10218-2:2011(JIS B 8433-2:2015

ロボット及びロボティックデバイス
−産業用ロボットのための安全要求事項−第 2 部:ロボットシステム及びインテグレーション

○ TS B 0033:2017(ISO/TS 15066:2016)
協働ロボットに関する要求事項を補完する標準仕様書   

  • 電気用品安全法関連_経済産業省 

○ 電気用品安全法 (法律第234号)
第2条 定義 「電気用品」とは‥ 「特定電気用品」とは‥政令で定めるものをいう
第8条 電気用品を製造‥輸入する場合‥経産省令の技術基準に適合すること

○ 電気用品安全法施行令 (政令第324号)
第1条、第1条の2 「電気用品」、 「特定電気用品」は 別表に掲げるとおりとす 

○ 電気用品安全法施行規則 (通産省令第48号)
電気用品の型式区分/表示方法/検査機関による特定電気用品の検査方法等を定めている

○ 電気用品の技術上の基準を定める省令 (経産省令第34号)
電気用品への一般的な要求事項

○ 電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈について (20130605商局第3号)通達
省令の技術的要件を満たせる技術的内容を具体的に示している
別表第8 電気用品安全法施行令 別表第1第6号から第9号まで及び別表第2第7号から第11号までに掲げる交流用電気機械器具並びに携帯発電機
別表第10 雑音の強さ(EMC関連)
別表第12 国際規格などに準拠した規格 

  • 消防法関連_総務省
    (離隔距離)

○ 消防法 (法律第186号)
第9条 火災予防のため必要な事項は、政令で定める基準に従い市町村条令でこれを定める

○ 消防法施行令 (政令第37号)
第5条 総務省令で定める火災予防上安全な距離を保つ位置に設けること。

○ 対象火気設備等の位置、構造及び管理並びに対象火気器具等の取扱いに関する条例の制定に関する基準を定める省令 (総務省令第24号)
第5条、第20条(火災予防上安全な距離) 
別表第1 及び 別表第2 

○ 火災予防条令 (条例第65号:東京都の例)
第11条
別表第4

これら以外にも 装置の仕様に応じて電波法、水道法、フロン類の使用に関する法律 等々色々な法令へ直接的、間接的に対応する必要がありますし、法令以外でもガイドライン、指針などがあったりでなかなか楽しめます。

おわりに

TechMagicは自動調理器という今まで世の中にない製品を開発しています。つまり既存の法令、規則に必ずしも当てはまらない可能性のある世界な訳で、課題はその都度 解決していく必要があります。

規則の解釈において期待通りの結果が得られなかったりと苦労することもあるのですが、前人未踏の森を探検し切り抜けた先には新しい世界が広がっているに違いありません。

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